13 JUL 04
朝の4時半に青森港へ到着。曇りの港風景はちょっと共産国の様。が、本州の土を踏んでなぜか全員多いに喜ぶ。俺たちは帰還兵なのか?今日からしばらくは念願のキャンプ、目的地は世界遺産の白神山地、ブナの原生林ってやつですよ。すぐに出発するはずが余りの眠さにバスの床で全員撃沈。出発したのは昼の1時。国道7号を南下してまず目指すは五所川原。途中でバックミンスタフラー・ドームのパチンコ店や材木屋を発見!キリストの墓でなくフラーもこの青森にいたのか??
鯵ヶ沢の海岸線を走る頃には気分は「少年時代」。深い山からは夏の匂いがプンプン、単線の線路が電車好きの心を刺激します。途中アーティスト魂に目覚めたフッキーが撮影中に鳥にうんこをかけらるといううれしいハプニングもありましたが、無事白神近郊の十二湖近郊に夕方到着。そこでよくテレビにでてくる露天風呂を発見。日本海の波内際で夕日を見ながらの絶景スポット、その名も不老不死温泉。しかも混浴!がいたのは地元のじい様達のみ。期待に妄想が爆発しそうだった我々は己の浅はかさを呪うのでした。ここの夕日は本当にヤバい。日本人の心を刺激する場所です!青森にいったら必見スポット。このときばかりは一同、XXXXのシワがのびきるまでゆっくり温泉につかりました。その後十二湖畔のオートキャンプ場、その名もリフレッシュ村に到着。明日からは白神三昧で釣りで〜す。 |
 |
|
14 JUL 04
今日も朝からはっきりしない天気。昨晩食った18合の米がきいたのか、それとも携帯が圏外だからか全員爆睡、昼前に朝食の準備にとりかかる。ポモドーロパスタを食ってからスケート班はスポット探しにカメラマン、ビデオカメラマンと、ブログ&料理班はとりあえず電波が入る街を目指して出陣。これだけ山の中に入ると、ニセコもそうだったけどウェブを更新するのも一苦労。しかし白神山地って世界遺産なのにまだまだ知られてないのね。彼女に今どこにいるのかとヒカリが聞かれて”白神山地”と答えたら”え、だれさんち?”と聞かれたらしい。白神山地っすよ、もののけ姫のアシタカの住む地っすよ!まぁとにかくそれほどの山の中、電波求めて右往左往する様は俺たち真の”電波少年”状態。しかも途中でパッテリーが切れたりするので電源かりたり、コソコソしたり、路肩に停めた車の中で何台ものマックを開きカタカタ汚い男がタイプする姿は身内がみてもかなり怪しい。盗聴マニアかテロリストにしか見えない...。
今日は海岸線を南下し、そのまま秋田の能代までのドライブ。海岸線を走りきるとそこには美しい田んぼの光景が一面に広がる田園地帯で、これまた”少年時代”感ブリブリ。老い先短い年上のジョンなどは想い出作りか撮影に夢中、田んぼばっかとってどうすんだって感じだがそれほど美しい。が、ハラペコヤングに囲まれ、赤字の家計に頭を抱える俺にとっては、目の前に広がる田んぼを見ても”この広さで何合の米で幾らなのか?”と考えてしまう。5つ子を持ったかあちゃんの心境ってやつなんでしょうか悲しすぎる...。スケート班は能代港でパイプをオーリーで飛び越えられる素敵なスポットを発見、充実の笑顔で帰ってくる。晩飯は比内鳥ときりたんぽの鍋。か、家計が!! |
15 JUL 04
まずはお知らせ〜ん。ひと〜つ、サーバーの調子が悪く、ブログの更新やコメントが書き込めない状態に陥っております。すぐ復旧すると思うので、見捨てないでね〜。決して鳥鍋を食い過ぎて動けなくなってそのまま寝たり、二日酔いで文字も見たくねぇってわけじゃあないんですよ!!それから今週末は盛岡の郊外、松尾村妻の神キャンプ場でパーティ!!。近郊の人、そうでないあなたも、暇なら、カモ〜ン!!一つ肩の力を抜いてお待ちしております。
今日は朝、俺たちには珍しく朝日が拝めちゃったりして早速お散歩。12湖には青池なんていうマジカルな青色をたたえた池なんかもあったりして素敵です。が、ヤング隊は「何故青いの?」「いつから青いの?」「他には青いとこないの?」うるせぇ〜、知るかっ!大体知ってて答えた所で「ふ〜ん」で終わり。暇だととりあえずなんでも質問するその根性が...。その後はキャンプを撤収、白神ラインと名付けられた横断道路で一路弘前へ。ところがこの道、40キロ以上が砂利道で未舗装というとんでもない道。しかも勘違いラリー野郎がドリフトしてたりして超キケン!他所いってやれっての!白神ラインを抜けるのに予想以上の時間をロスしてしまったが、白神の森は本当に深い。「わけいっても わけいっても あおいやま」を地でいく場所、ブナにコケが付き、緑の匂いでむせ返るよう。いたる所では水が湧きだしていて、お味の方もとってもテイスティ!!こういう森が昔は日本に沢山あったのだとしたら、今は本当に自然がなくなってしまったってことなんだろうな。一見深そうな山も人が植えた杉林だったりすることが多い訳だし。でもこうして白神の森が今も残ってるっていうのはとてもラッキーなこと、海外の森に行く前に是非、是非、是非! 白神を抜けた後はバスをピックアップするために再び青森港へ。また雨降ってるし、やることねえし、駐車場でブラブラする俺たちはほぼトラック野郎状態...。今夜は深夜からパーティ会場盛岡を目指しての250キロのロングドライブ、さてさて無事に着くのやら。 |
 |
|
16 JUL 04
皆様、まだウェブの調子が悪いっす。とくにブログは携帯から見れなくなったりするんだけど、なるべく早く復旧するので懲りずに見てね。でもって土曜、17日は松尾村でパーティっすよ!詳細はスケジュールのセクションで。
夜中に青森港を出発し次の目的地、盛岡まで。国道4号線を辿るこれまでで一番のロングドライブ。マット達がルートを下見にいった様子だと、途中かなり電線の低い町中を抜けなければならないとのこと。夜道の行軍といいかなり不安。「おい、路肩に気をつけろ!」「スピード落とせバカ!」随分上から見下ろすようにしゃべるんですねって当たり前でしょ、上から見てるんです。地上4メートルから見ると信号も看板も何もかもが狂気、いや凶器。が、途中の山岳地帯を抜け、空も白ける前の午前3時頃の風景はまるで銀河鉄道のよう。時速40キロでゆっくり巨体を振るわせ走るバスの中は発電機で照らされた白熱灯がこうこうと灯り、ゆっくりとその影を朝の光に浮かび上がらせる東北の田園地帯をまるで汽車のように進んでいく。ポエマー、フランキーは宮沢ケンヂの詩集を持っています、そうです俺たちはイーハトーブの国を突き進んでいるんですね。この時ばかりは部室臭いバスの中もメルヘンな香りが。チィ、これで怖くなきゃ最高なんだけどな。朝には駅の道で小休止。それからはいよいよ難関、町抜け。細い商店街や、電線の下を路肩の全くない道でキャンプ場までの残り10キロを走破しなければいけない。トランシーバーで車同士連絡を取り合っての連携プレー。運転席のマットから緊迫した無線が入る.何だ?どうした?橋の高さがやばいのか?「米沢牛、米沢牛、米沢牛ってこのへん?食いたいんだけど?」カニ、カニ、うるせえと思っていたらこんどは牛かい!米沢は山形だ馬鹿やろう、頼むから運転に集中してくれ!バックにかかるのはルー・リードの「ワイルドサイドを歩け」。そうか、ワイルドサイドとは路肩のない道を行け!ってことだったんですね、今わたしたち、そう解釈させていただきました!歩いてます、歩きまくっていす。ビビり、のたうつこと合計10時間、ついにパーティ会場妻の神キャンプ場に到着。ここはヤバいです。うしろに南部富士をのぞみ、川が流れ、その前をゴルフ場のグリーンより青い芝生が広がるキャンプ場。天気さえ良けりゃ日曜の二日酔いはギャランドゥ、いやギャランティの絶好ロケーション。これからわたしら明日の準備して飯くって、露天以来の風呂にでも入ってとっとと寝ます。皆さん明日〜! |
|
|
17 JUL 04
テントの屋根を叩くような雨の音で目を覚ます。またしても雨っすよ、それも大雨ってやつ。梅雨前線直撃ってやつですよ。キャンプ場の隣を流れる川は昨日見たおだやかな川じゃなくて茶色の濁流、岩手山は雲にかくれて影も形もありゃしない。俺たち東京でてからまともに太陽見てないっす。「この中に雨男がまじでいるはずっ!」責任をお互いになすり付け合うパラノイアの中に浮かび上がった男の名はそうダブルデッカー。お前か?お前なのか?とにかくこれで2週連続パーティはキャンセルのようなもの。こんないい場所なのになぁ、何もできないってのはストレスがたまるもんすよ。そんでもってテントの下から出れやしない。やり場のない怒りを鎮めるために再び温泉に逃避行、今日は松川温泉だ〜。ここには有名な洞窟の岩風呂があるってんで雨の中車を走らせたのに、増水した川のせいで岩風呂は使用不可能、しょうがなく普通の内風呂と露天に入る。けどここの温泉はチャラチャラした現代風っつうんですか、近代設備が皆無の男らしい温泉。っていうか昭和初期の建物らしいのですか、まったく手を入れてない感じなので味があるというか、俺たちは超気に入ったんだけど。なにしろ内風呂にも体を洗うシャワーや蛇口がない。手桶でお湯をすくうだけ。でもって風呂のお湯は尋常じゃない位熱い。でもって異常に硫黄臭が凄い。なにしろ体を洗うシャワーがないわけで、その硫黄臭は取れん訳ですよ。体暖まりすぎてテントに戻って気絶したんだけど、自分たちの体の臭いで目が覚めました。なんか温泉卵な体に…。 |
18 JUL 04
ブログ復旧しました!今は仙台っす。近郊情報持ってる素敵な方はジャンジャン書き込んでね!!
分かってたんすよ、撤収する今日は晴れるんじゃないかってことは。その通りでした。それもピーカン。そんな日に限って全てを片付けるわけなんです、次の目的地を目指して。それにしてもやりきれん。早く酒飲んで、踊って自分を忘れたい!気分は岩手が生んだ悲観的な啄木さんの「はたらけど はたらけど わがくらし 楽にならず じっと手を見る」ってなもんですよ。今日は仙台でシアターブルックのタイジくんやマグノリアの皆がライブをやってるってんで会いに行く事に。もう男だけのキャンプにうんざりだ〜、人と一緒に遊びたい〜、女と飲みたい!!230キロの7時間ドライブに文句を言う奴は一人もいない、昼過ぎに松尾村を退散し一路南へ。車に乗り込んで窓の外を流れる景色を眺めているとやっと気分も落ち着いてくる。そうそう移動を続けなきゃ、1ヵ所にいると余計な事考えたり、見たりするもんなんです。移動は体も頭の中も常に身軽にしてくれるもんなんですね!仙台に近づくにつれ景色が田園風景から街っぽくなっていく。日本の原風景から街へ、この辺りが東北の境界線なのかも。夜の12時に仙台到着。野外ライブはもう終わっていたけど、仙台の夜景を一望できる丘の上に駐車して今日は野宿ということに。頼む明日も晴れてくれ! |
19 JUL 04
仙台はいいところっすね!いままであれほど目についたスーパー、マックスバリューも姿を消し、都市っぽさが溢れる仙台。朝いた名取町のスポーツ施設で野宿したあとアキラがスケートパークを発見、そこでなんとも気のいい地元のスケーター、ショージをゲット!!あれこれ質問攻めにし、結局色んな場所を案内してもらうことに。アキラは奴の名前をジョージと勘違いし全員にそう紹介してしまったため、すごく良くしてもらったのに半日というもの俺たちはジョージと呼びまくり、住まんショージ。まずいったのが仙台市内を抜け港で行われていたハーレーのチョッパーやスケート、BMXのコンテストなどがあったアートフェスティバル。仙台ってちょうどいい大きさの都市なのか、なんかいろんなものが独自の進化を見せていて面白い。街をバスで通り抜けていると皆ちゃんと反応して手を降ってくるし。特に子供!口をあんぐり開けて、それから一生懸命手を降ってくる。やっぱダブルデッカーで良かった。バスは近代文明のシンボルなのだ、ドアーズもそう歌ってる(拡大解釈)。そのシンボルたるバスというものを説明することなくちびっ子諸君を秒殺、理解させるダブルデッカー、やっぱり素敵だ〜。その後SBFというインドアのスケートパークがあると聞き、そこを急襲することに。しずかな住宅街の一角にあるSBFの前にバスを縦列駐車、アキラやケンタロウはそこで楽しくセッションを繰り広げ、スケートしないマットやジョンは道中での影練を誓っていたが、その前に食うのをやめろ!けどいいね、道中誰かと知り合って、いきなりどこかを訪ねたりするのは!それこそ旅だ。今までは雨が降り過ぎアンド人気がなさ過ぎてそんな出会いがなかったもの!!
それから清潔好きな俺たちとしたことが3日も風呂に入っていなかったことに気付き近くの風呂、カラオケ、ボーリング場が一体となったスーパー銭湯に行く事に。入れ墨厳禁の注意書きにびくつくものはタオルで墨を隠してコソコソ。これぞまさに墨を隠して玉隠さず。すっかりリフレッシュした俺たちはそのままそこの駐車場で野宿することに。そこの警備員にこう聞かれました「皆さん、劇団ですか?」 |
 |
|
20 JUL 04
みなさん、スケジュールでルートを確認したら、ここのパーティに来い、家に来いってのがあったらメールしてね。バスで遊びに行くのはかなり面白いっす。
ただ高さが4メートル、幅2、4あるのでそれだけ計ってね!
今日はかなりおもろい日。朝そのパチンコ屋さんの駐車場で目をさますと一路福島目指して出発。天気は晴れ、ようやく梅雨前線の下に来れたのか夏ですよ。セミの鳴き声、入道雲。くるりのハイウェイなんて口ずさんでいるものも。昼にはまたまた腹が減ったの大合唱。うまいものが食いたい、外食したいの一点張り。何が食いたいのか聞くと、口をそろえて「マック!!」。マックってマクドナルドですか?地方の上手いもんを食いたかったんじゃ...。普段の食生活が貧しすぎて発想の飛躍がないんです、俺たち。それから途中ででかそうな神社、竹駒神社のサインを発見、バスで乗り付けるとなんと車のお祓いもあるじゃないですか??今までの転倒事故、降り続ける雨、どれもこれも厄払いがすんでいなかったからなのか?俺たち瞬時にそう理解し、お祓いを受けることに。神主さんのもとまずは神社内で全員お祓いの儀式。途中でマットの野郎が吹き出しやがって全員頭を下げながら横隔膜痙攣!不謹慎すぎます。その後は外でバスのお祓い。神社に輝く銀色のダブルデッカー、これこそ真の和洋折衷、真の融合、かっこよすぎます。イギリス人が見たら泣いて喜ぶオリエンタルルック!全員で写真を撮りまくり、しかも恥ずかしがる神主さんを無理矢理バスの前に立たせて大撮影隊会。気のせいか神主さんの頬は赤く染まっておりました。「このバスはこれでバッチグー」の神様認定を受けもう怖いもんはありません。爆走を続けるバスでコンビニに立ち寄るとそこでコギャル風の女の子二人組を発見。早速ブラジルの種馬アキラが話しかけると驚愕の事実が!彼女達仙台から福島のビーチまで歩きで旅行しているらしい。以下SEE
YA風で
トリップスター「どの位歩いてんの?」
女の子「今日で二日目だよね〜。後3日位かなビーチまで」
ト「どこのビーチまで?」
女「え〜行った事ないからわかんないよ、超適当」
ト「なんでまた歩きで??」
女「丁度仙台から福島まで100キロだし、お金かかんないしぃ〜」
ト「よ、夜はどこに泊まってんの???」
女「え〜そこらのラブホ、女同士でも泊まれるんだよね〜」
ト「それって電車賃より高くつくんじゃあ????」
金計算しないその広い心と、手荷物ゼロで炎天下を歩こうっていうその勇気、若気のいたりなのか青春の暴走なのかよくわかりませんが、そのパワー!!コギャルとハイカーのハイブリッド。日本が生み出した真のオリジナル・バックパッカーの誕生です!それにくらべりゃ家であるバスとともに旅する俺たちはヤドカリ、いやそれ以下です。記念撮影の後、彼女達に別れをつげ俺たちは一路福島へ。があまりに調子のいい一日、気付いたら茨城まで来ちゃってました。今晩は山の中で見つけたジェイソンでもいそうな寂れたキャンプ場で2週間ぶりの牛肉です。牛肉、それは甘美な響き。「これって高級、高級?」「超うまい、今までで一番うまい」「ハイソだね、ハイソサエティ」そう感涙にむせびながら肉をほおばる腹ペコヤング隊筆頭のひかりはハイソどころかどう見てもドジョウすくいのおっさんにしか見えませんでした.
合掌 |
|
 |
|